絶え間なく続く戦争と混乱により、建築資材は枯渇し、輸送インフラは寸断。
住宅の再建はおろか、壁一枚の補修さえも“贅沢”とされる時代となっていた。
「もう、誰も気軽にリフォームなんてできない」
人々はそう口を揃え、希望を捨てかけていた。
だが、その時。瓦礫の街に、一人の人物が現れる。
静かに工具を握りしめ、風に舞うチラシにはこう記されていた。
『今こそ、直せ。未来をつくるのは、あきらめない家づくりだ』
名もなき職人。だが彼の技術と熱意は、時代を変えるに足るものだった。
リフォームは死なない。
建築の灯は、まだ消えていなかった。